時代のニーズに合った庭づくり
最近、お客様が「風水」という言葉をよく口にします。風水の理論を応用した「風水ガーデン」は、これからの時代に合った庭づくりだと思いますが、まだまだ正しく理解されていないのが現状です。
風水ガーデンは、大自然の氣の流れを考慮してつくられます。例えば、住まいの顔とも言える門まわり。門は住む人の感性を表現しますので、重厚な門は品格の高い人を、かわいらしい門は明朗で愛嬌のある気質を育てます。それなのに、門に松がかかっていたら、氣の通りが悪くなってしまう。これが住む人の人生を左右することもあるんです。 風水の基本は、この世のものはすべて「木」「火」「土」「金」「水」という5つから生まれるという五行陰陽の考え。このバランスを保つことで、氣が安定します。それを考慮して、木の種類や植える場所、物の位置関係を決め、氣の道をつくります。それによって吉凶が分かれ、お客様の満足度が大きく違ってくるんですね。 風水とは、自然と共存する環境学
昨今、地球温暖化など環境問題が大きく取り上げられています。風水は環境学でもあり、自然と共鳴し合うことが不可欠。住宅に関していえば、シックハウスの問題もそう。ホルムアルデヒドなどによる体調不良を改善するには、観葉植物を置くなど、自然の力を借りることが有効だということが、最近の研究で分かっています。
花や木などの自然を室内外に取り入れることは、人間の生活に欠かせないことなんです。 例えばコンクリートの建物は、自然がないために地磁気が狂ってしまいます。その狂いが、人の精神に多大な悪影響を及ぼしていると、私は考えています。 屋上緑化などを推進するなどして、自然を取り入れた風水にもっと目を向けなければいけない時代ではないかと思います。 住宅とガーデンのバランス
私達は、より一層環境に配慮した庭造りをする必要があります。しかし、庭だけがよくても、住宅が風水上よくなければ、効果も半減してしみいます。庭と家は一体のものですから、そうなるのは当然ですね。今は一般的に、住宅を建てた残りの予算で庭を造るという場合が多く、庭は少し軽視されている感があります。しかし、風水ガーデンのように、多くの人が庭の重要性に関心を持つようになれば、それも改善できると思います。
風水を考慮した癒される庭を造ったら、それに釣り合う家を建てる必要がある。とすれば、これからは造園業者が建築業者に風水住宅を依頼する、というケースも増えてくるかもしれませんね。 ガーデン・スケープ http://www.gardenscape.jp |