人にそれぞれ異なる顔があるように、住宅も顔やクセを持っています。
いい人生は、いい環境から生まれるもの。「そこに住む人と、その住宅が、互いに共鳴し合って豊かな人生を創り出す」そんな考えのもと、自然と上手に暮らしながら快適な空間を引き出す″風水住宅 が、今注目を集めています。
人が家を造り、家によって人が創られる。
今、さまざまなシーンで話題となっている風水。古く中国に始まり、四千年もの歴史を持つ風水学は、自然の法則に基づいて目に見えない″氣 の流れを整えることで、豊かな人生をサポートする、いわば″生活環境学 です。その考えを住宅に取り入れ、注目を集めているのが「風水住宅」。たしかに、住まいは毎日の生活を司るもの。快適な住まいで暮らすことが、よりよい人生を育むということは、容易に想像できます。今住んでいる家は、心が落ち着き心地よく感じますか? 何かイライラする、体が休まらない・・・氣の乱れは、そこに住む人に大きな影響を与えてしまいます。よい氣が流れる住居は、心を癒し、明日への活力を生み出すといわれます。「心地よく、笑顔でいられる」そう感じられる家が、よい氣に満ちた住宅なのです。
風水による家づくりの大原則は、家族全員が快適に生活できること。そのために、家の中に正しい氣の流れをつくる風水住宅は、住む人の気質や目的に合わせて、住空間の形や間取り、動線、色彩、デザインなどを考えていきます。その上で、建築の時期、方位など古来から伝わる易学を織りまぜて、その土地が潜在的に持つ″氣 の流れをつくっていくのです。人の顔や性格がさまざまなように、建物もその家の顔やクセがあります。その違いをしっかりと把握して、最適な氣の道をつくることが大切です。四千年という長い年月の中で、たくさんの人の経験によって編み出された風水。そこには、豊かな暮らしをつくるカギが隠されています。家を建て、新しい人生の門出を迎える今こそ、先人たちのアドバイスに耳を傾けてみませんか? 住宅の顔になるのが玄関
玄関は住宅の顔。やさしいカタチにすれば、心が和み、人の出入りも多くなります。また、玄関に入って最初に階段の上り口が見えれば、子供が帰ってすぐに2階へ閉じこもってしまうなど、目に入るものは、心に影響するので注意を。香りや光、形、素材など、住む人が気持ちよく感じ、元気と安心感を与えてくれる玄関をつくりましょう。そのほか、男性が世帯主ならば、表札の位置は外から向かって右側、女性なら左側に。こちらもヒノキ、イチイなど、生氣のある自然素材を使うと、氣の流れを整えてくれます。
客を招くのは、センスのいい和室
来客はたくさんの情報を与えてくれ、よい情報は運を呼び込むといわれています。多くのお客様を招きたいなら、センスのいい和室をつくること。尊敬できる人を家に呼び寄せる部屋をつくるよう、心がけましょう。また、気品の高い部屋は、氣のバランスを保つことができます。囲炉裏など、伝統的な造りも、心を暖めてくれるはずです。単に畳を敷き、床の間があるだけの簡素な造りではなく、時代に合ったセンスが光る和室が、家族と社会との和をつくります。
子供が夢を築ける空間を
長年過ごす環境は、人生を形成に大きな影響を与えます。子供部屋は、夢を育てる場であるべき。まずポイントになるのが、机の位置です。部屋の入り口を背にして配置すると、子供に不安を抱かせます。また、集中力に欠ける子なら、外の景色に誘惑されないよう、窓越しを避けるのがおすすめ。ベッドも、圧迫感のある二段ベッドや、冷たさを感じるパイプベッドは、希望を閉ざしたり、心が冷めるといわれます。部屋の色彩は、パステルグリーンやピンクなどを壁や天井に。集中力がつき、目にやさしいので長時間勉強しても疲れにくくなります。
ダイニングは家族運の象徴
ダイニングは、家族の調和を保ち、円満な家庭を築く、カギとなるスペース。ダイニングを流れる氣が悪いと、なかなか家族が集まらず、各自で部屋に閉じこもるようになります。会話や笑い声が絶えないダイニングをつくるためには、色彩をゆたかにし、テレビや電話などの電気機器を吉方位に配置することが大切です。
安らぎの浴室は、運を呼び寄せる
家の中で安らぎをもたらす場の1つが、お風呂。入浴は、ストレスという毒素を落として気持ちを前向きにする効果があり、いい運を呼び寄せる状態を創り出します。心身が健康になるように、バスルームは開放的な癒しの空間になるよう、工夫を。新築やリフォーム時には、桧や岩風呂、大理石など、自然素材を使ったものが、特に効果的です。ユニットバスでも、ジェットバスやテレビ、オーディオを備え付けるなど、リラックスできるスペースづくりを心がけてください。お風呂グッズも、できるだけいい物を置くと、開運度もアップするはずです。
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