墓宅と尋龍点穴

 風水では墓所を選定する場合土地の栄枯盛衰を看、この土地が生気のある土地なのかそうでないのかを調べる必要があります。中国、香港、台湾では本来、風水を専門にしている風水師と呼ぶ人に依頼し探すのが一般的といえます。
 まず、風水師が墓所の場所を決める際どのようにして調べるか。これは、羅盤とういう精密な方位磁石を使用し、気の流れを測定するところから始まります。この羅盤は複雑な作りとなり、流派によっても異なる。風水には「八宅派」、「占験派」、「飛星派」の3つの流派があり占術の仕方も大きく異なります。どの流派にしろ結果的には同じことといえます。

←風水師の必須アイテム羅盤。思想と秘訣の結晶でもある。八方位、二十四方位、六十四方位、十二支、先天八卦、後天八卦など様々のものが組み込まれている。


 風水ではあらゆる大地の気の流れは山から発せられている考えがあります。最も大きな山を大祖山といいこの大祖山からの気がそれぞれの山に流れて行きます。この大祖山となるのが、ヒマラヤ山脈系の「崑崙山」(こんろんさん)であり、世界的な大祖山の役割をしています。
 崑崙山は信仰が強く神が住む山として考えられ、いわゆる「山神」であります。日本では崑崙山からの気を日本最高峰である「富士山」に注ぎ込まれると考えます。富士山からの気を上手くとらえることができれば生気を浴び国や土地、社運や家運の発展にも繋がって行くことになります。この生気を神社や仏閣、霊園、墓宅に取り入れることができれば上昇運に乗ることができることになります。では、具体的にどのようにすればいいのでしょうか。
 まず、大地の気の流れを読むことことです。気の流れは時間により変化すると考えます。一つの運が大きく分けて180年、60年、20年となります。風水では九種類の時間があり、一運、二運、三運、四運、五運、六運、七運、八運、九運となり各20年となる。一、二、三を上元と称し四、五、六を中元、七、八、九を下元にといいます。三つの元がありこれを三元といい、九の運が九運となる。これを「三元九運」といいます。一つの元が60年、合計で180年となります。この三元九運によって気の流れを看ていきます。尚、ここで運とういう言葉を使用していますが、これは人の運勢の吉凶禍福という意味でなく、一巡、一廻りという意味の時間の単位として使うからです。
 1984年〜2003年の現在は下元の七運となり、2003年で七運が最後の年となり2004年から八運となります。ちょうど今年は時代の節目ともいえます。七運が旺であり七運の持つ霊力が気を支配していると考え、方位でいうと七運は西方位に当ります。西の気が力を持つことになり、八運は北東となり九運は南となります。七が陽であれば相対する数、三が陰となります。三は方位でいうと東となり、西が生気となり東が死気を意味します。この時間の変化考慮しながら墓の位置、向きを決めていきます。
 日本の気学の墓相学では一般的には南向や東向、東南向が吉とされるがこれは時間の変化を無視したことになります。 いつ墓を建立しようが同じような向きとなっていきます。中国風水と日本の墓相とは明らかに違うことがよく理解できます。

 大地の気の流れである龍脈には、気の流れの密度が濃い所とまばらな所があり、その気の濃い所が大地のツボにあたります。これを「龍穴」(りゅうけつ)といいます。龍穴こそが大地の霊力がある最高の場所となり、大きさはさほど大きくなく3m?5m位となりますが、その周辺に及ぼす力は計り知れないものがあります。
 風水師はこの龍穴を探し当てるため何年も、時には何十年もの間、山を歩き探し求めるのも決してめずらしいことではないのです。龍穴には不思議なパワーがあると伝えられます。ある風水師が龍穴を見つけそこを何十センチか掘ったら、数えきれないネズミの大群が出てきたとか、山の主である大ムカデがいたこともあると伝えられています。
 また、田舎の方に行けば、信仰の対象として大きな岩が祭ってあることも見かけられます。以外と龍穴の所にあることが多いことは不思議なことです。岩も何らかの意味がありそこに止まったのと考えます。
 龍穴が決まれば次にこの生気が散らないようにするものが必要とされます。これを「砂」(さ)といいます。砂とは龍穴を取り囲むようにした山のことをいい、まるで母親が生まれたばかりの赤ん坊を抱きかかえる姿に良く似ています。この時の赤ん坊が龍穴となり、両腕が砂となります。砂には青龍砂(せいりゅうさ)と白虎砂(びゃっこさ)があり、青龍砂は穴の左側を指し男性の意味となり、白虎砂は右側となり女性を意味します。この二つの砂がうまく龍穴を取り囲むことが墓所選定に必要不可欠となります。

 以上の条件が揃えば、あとは気が枯れにような役割をするのが「水」です。水はあるていど距離があってもいいですが、海や川、湖などがあることが条件であります。この時淀んだ水は、意味がないことを付け加えておきます。いい土地は女性の身体によく似ています。山が豊満な胸となり穴が陰部となり砂が両足愛となり、水が血液となります。
 龍脈、穴、砂、水の整った土地こそが墓所を建立する場合の最高の場所でることになります。この場所を探すことを「尋龍点穴」(じんりゅうてんけつ)と呼びます。中国歴代の皇帝の墓所は尋龍点穴されたことはいうまでありません。







ちょうど撮影した場所が穴となる。右の山が白虎砂。→
 左が青龍砂。近くに宮川がある。(岐阜県高山市内) 


こんな墓所はよくない!

 風水による墓所の吉凶は様々であります。いくらお金をかけ墓石を立派にしても風水的な条件が揃ってないと意味のないことになります。日本は火葬の風習がありますが、亡くなった人の遺骨にも霊力が宿るとされます。この霊力こそがその家の家運を大きく影響し、繁栄されるか衰運となるかは墓所と密接な関係があります。
 残念なことに本来の風水が普及されない日本にとって先祖を敬い崇敬する気持ちが薄くなっていると考えます。死んだら自分がどこの墓に入るかも知らない人が多勢いるのも現状であります。最近、流行の散骨などは全く風水とかけ離れたこととなり、墓石一つとって見ても生前の趣味をモチーフしたものも墓地に行くとよく見かけられます。気持ちは理解できますが、風水をご存知であれば、あえてこんなことはしないと考えます。
 しかし、日本では唯一沖縄は風水が盛んな土地であります。本土とは墓石の造りも全く異なり、命日など特別な日には家族揃って先祖の墓所の前で食事をする風習があます。先祖を大切に思う心が人の優しさや正義感、人としての正道を教わる場所ではないでしょうか。
 盆、正月にしか墓参りに行かない、いや遠方に移転したため無関心となり、先祖に対する感謝の気持ちを忘れてしまい方が多いのも現実であることはなぜか憤りを感じます。最近の考えられないような殺傷事件などは、人としての心が失われている結果となり、墓と大きな関係があると思えます。墓と同じような意味があるのが、仏壇や神棚であります。しかし、それすらなければ、心のより所はどこにあるのでしょうか。
 以前犯罪が多かった欧米の研究者が犯罪の少なかった日本に来て、調査したところある一つの答えを出しました。彼らが出した答えとは「日本の家にはホームチャペルがある」。いわゆる仏壇のことであります。
一見、砂があり良さそうに見える。
急な坂は谷となり気が抜けてしまう。
(東京大多摩霊園にて)
仏壇を祭祀する家は少なくなった 風水による墓(沖縄県にて)

墓石で運をみる


 墓石上部を竿石(さおいし)といい、身体を表し健康運をみます。竿石にヒビがあり欠けていたり、苔が生えて字が薄くなっていたりいると、子孫に影響を及ぼすとされます。二段目の石を人石といい金運を看ます。また、別名人石は人輪といい人脈など、人間関係を表します。一番下の石が土台となり地を意味し、土地や家の不動産の運を看ます。同時に立場や環境にも影響します。
 西洋墓でも全く同じことになります。墓を造る場合、龍穴に建てることが望ましいといえますが、一般の人には現実的に困難であります。基本的には、まず見晴らしのいい所にします。自分が墓に入ったつもりで目線を竿石のところに合わせ前を見ればよくわかります。目の前に他の人の墓石があれば圧迫感があり落ち着かない。高速道路などの交通量の多い道路もよくないといえます。田んぼの中に一つだけの墓もたまに見かけますが、これは寂しさをと孤独を意味するから避けたほうがいいでしょう。反対に街中は騒々しい。「ゴミ処理場」や「汚水処理場」が側にあれば問題外といえます。
 要するに気持ちのいい場所、いい景色で土地にある程度の起伏があれば龍脈に乗ることができます。分家であっても生前に墓を建てることが望ましいといえます。これを「寿陵墓」(じりょうぼ)といい、その人の髪の毛や爪を墓の中に入れて置くと大地の生気を受けることになります。
ゴミ置き場にある墓地 街中は圧迫感がある(岐阜市内) 景色のいい霊園(相模原霊園)

時期と方位

 時期とは大自然の法則であります。冬に田植えをすれば春を待たずに枯れてしまいます。人の生活も一日のサイクルがあり、朝起きて朝食をとり会社や学校に行き、昼食をとり帰宅し夕食し就寝する。この繰り返しで日常の時間が過ぎて行きます。この当たり前のようにパターン化されたことが狂えば体調を壊すことになります。最悪な場合、死を招くことにもなりかねません。
 墓石にとっても同じことが言えます。ただ単に「大安吉日だからこの日に墓石屋さんに来てもらおう」ではあまりにもナンセンスだといえます。いい時期とは先祖の年回忌にあたる時期が良いとなります。年回忌とは、一周忌、三、七、十三、十七、二十三、二十七、三十三、三十七、四十三、四十七、五十回忌のことをいいます。または、春と秋のお彼岸の時かお盆の時でも問題ないでしょう。しかし、これは基本的なことでありもっと奥に入り最良の時期を見つけます。風水では日取りをとることを「選日法」といいます。選日は年や月、日、時間の作用を考慮します。時間と空間時間には相性がある。これを「三さつ」といいます。 三さつは次のようになります。

・寅・午・戌の年、月、日、時間には東向の墓は建ててはいけない。(五行では火)
・申・子・辰の年、月、日、時間には北向の墓は建ててはいけない。(五行では水)
・亥・卯・未の年、月、日、時間には南向の墓は建ててはいけない。(五行では木)
・巳・酉・丑の年、月、日、時間には西向の墓は建ててはいけない。(五行では金)

 墓石の背中のあたる部分を「座山」(ざざん)という。

・南向の場合、座山が北になる。北は易五行で水となる。
・北向の場合、座山は南になる。南は易五位で火となる。
・東向の場合、座山は西になる。西は易五行で金となる。
・西向の場合、座山は東になる。東は易五行で木となる。
以上のように座山と年の五行の関係で決めていきます。(座山と向きは180度 相対している)

 2002年は午年にあたり、午は五行では火となります。火は金を相剋するので金の座山である東向の墓は建ててはいけません。月は寅月が2月、午月が6月、戌月が10月となり、日は暦を参考にして決めます。時間は寅刻が3時〜7時、午刻が11時〜13時、戌刻が19時〜20時となり、この4つが重なった時に墓を建てると家運は一気に下降線となり最悪な場合、家が絶えてしまうことにもなりかねません。ようするに「枯れてしまう」のであります。
 反対に良い時期に墓を建てることは言うまでもありません。2003年は未となり五行が木となり、木と木は比和となり東の座山と南の座山が吉となります。一般的に方向とは北とか南とかの八つの方位ことを指します。方位磁石は北を指針します。これは地球自体が大きな磁石となりS極からN極に磁気が伸びていることは言うまでもありません。また、W(東)E(西)の間にも一定の磁場があります。南北や東西から発せられる磁気が一定の角度と身体や建物、墓に及ぼす反応が方向と磁場の関係となります。この磁場の影響こそが方位に関連していきます。
 ある生物研究所で人工的に造った磁力線をモルモット断続的、不規則に放射したら数時間の内に死んでしまいました。高圧線や鉄塔の下は磁場が狂うと先程述べましたが、実際方位磁石で測定すると針が止まりません。風水で墓はもちろんのこと家など建物の上に高圧線があると身体に悪い影響を及ぼすとされます。

 方位は毎年毎月毎日変化するという考えがあります。特に年の方位の影響が大きく作用し、風水では年の始まりは立春(2月4日)から始まります。これは、暦が西洋暦ではなく陰暦に伴っているためであり、最近では立春の説より小寒説の方が、理にかなっているともいいます。2003年の凶方位は、東南の五黄殺(ごおうさつ)、北西の暗剣殺(あんけんさつ)、北北東の丑である歳破(さいは)であたります。自宅からみてこの方位に墓地があれば避けた方が無難であります。あくまで、家など寝ている場所から判断します。吉方位も毎年変わり生年月日による方位や気の方位を調べ決めていきます。


吉相風水墓

 「大地は気の母である」と風水ではいいます。いい大地はいい作物を作ることができると同じように、いい大地に墓や家を建てれば生気を得ることができます。「人は土に帰る」と言うように本来お骨は土に帰さなくてはいけません。よく骨壷の中にお骨を入れる風習もありますが、これでは骨壷に湿気により水が入りカビの生える原因にもなります。要するに土に帰れないということです。死とは霊魂が大自然のもとに戻れることを意味します。
 最近都会では墓地不足のため、納骨堂というロッカー式のものの中にお骨を納めは、大変残念なことといえます。これでは、ご先祖が浮かばれないでしょう。

○正しい納骨のやり方
納骨の際、お線香を焚きその煙でお骨を包むようにする。
お墓の下は必ず土にする。(コンクリートはよくない)
般若心経を写経しそれに火をつけ燃やす。(火は邪気を祓い清める)
お経を読みながら納骨する場所にサラシを敷きその上にお骨を置き清らかな土をかぶせる。
空になった骨壷は中に土を入れ河原に埋める。

○気の流れをよくするため炭を入れる
砂利やコンクリートなどで表面を覆わず、赤土や黄土にする。
その中に備長炭などの良質の炭を入れることによって土地の電気誘導率が高くなり気の流れがよくなる。

○写経で気を整える
お墓の四隅と中央に般若心経の写経を入れると場の結界をつくる。
写経はなるべく家族の人が手分けし墨で書くとおいいが、一枚だけ書いて残りをコピーしても効果はある。

○水晶球で気を集める
天然の水晶球をお墓の四隅と中央に入れる。
水晶から放されるエネルギーにより気を集約でき邪気を寄せ付けない効果がある。
以上のように、炭・写経・水晶によって地磁気が高くなりよい場を形成することができます。現在あるお墓にもこのような風水的な処置をすることで、気の流れが変わることになり、上昇運に乗ることができます。  


風水墓の心得

1、先祖の墓は向かって右から建てる。
2、先祖のお墓より子孫の墓は大きく建ててはいけない。
3、墓地が大きのに正面にお墓を建てると家が絶える。
4、墓地がお墓で一杯になっていれば家運が行き詰まる。
  このような場合五十回忌過ぎた先祖は五輪塔に入れる。
5、古い墓は無縁仏の墓地に預かってもらう。
6、親の墓は子供が建てると良い。 7、他人を自分の墓に祀らない。
8、分家の場合、本家のお墓に戒名を入れると両家の関係が悪くなる。
9、分家初代や一つしかお墓が建てられない場合は五輪塔を建てる。
10、墓誌(ぼし)はつくらない方がよい。
11、本家の墓地内に分家のお墓は建ててはいけない。結婚問題がある。
12、結婚しないで亡くなった人は本家の墓に入れる。
13、子供が授からなかった方はなるべく実家の近くか兄弟の近くに建てるまたは、
   お寺に永代供養をお願いする。
14、お墓を建てる時は家と同じように地鎮祭をする。
   自分でやる場合は墓の四隅に竹を建て縄で縛りローソクとお線香を焚き、
   般若心経をあげて写経を焼く。

まとめ

 家運に影響するのが陰宅である墓の割合が半分で陽宅である家が半分となる。この両方が相乗効果に乗れば互いの霊力により、家運上昇に乗ることができる。歴代の総理大臣の墓は偶然にも風水に基づいた造りが多い。一流企業が高野山に会社墓を建立し、社運を安定させることは大変良いことだと思う。日本の大手企業で最初に高野山に会社墓を建てたのが、松下電器の松下幸之助氏である。高野山には大地の気のエヌルギーが凝固した、いわゆる龍穴の場所にある。良い気を集め、会社に噴出させるため会社墓を建て大きく躍進したのであると考える。
 風水は中国五千年の歴史があり、その根底には中国の気の医学、東洋医学があります。この歴史の中で創り上げられてきた風水学。この大自然の法則に基づき体系化された教えを、もっと取り入れることが今の日本、いや世界に取り入れることが必要な時代ではなかろうか。不良債権などの金融危機、株価低迷、政治不信、リストラ、家庭内暴力、国際テロ、核問題、など数え切れないほどの問題があります。これは、人の心、気の乱れとしか言いようがありません。住宅や墓などの大切さを認識すれば、違った考えが生まれ正しい方向に導かれるのではないでしょうか。あの世に霊界というものがあると言いますように、本来は人の心の中にある世界こそが霊界かもしれません。風水を通じて人は何のためにこの世に生まれてきたのかを考えることが、一人一人が考えることができれば、平和な世界もそんな遠くないといえます。
 物事には原因と結果があります。多数の諸問題を解決するには原因を追求することです。この原因となるのが心だと思います。心のより所であるお墓の大切さを認識し先祖を敬う気持ちがあればいい方向に向かって行くと思います。風水墓は人々の人生を豊かなものにし家運盛運となっていくことでしょう。
 
 
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